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執筆者の写真北海道ピアサポート協会

【連載】「私のピアサポート!2021.11月号」

◉今回の投稿者◉

稲垣麻里子(ダンボールまりこ)☺/北海道ピアサポート協会/札幌市

タイトル:私とピアサポートの出会い

昔は「ピアサポート」という言葉は使われませんでしたが、「同じような経験を持つ仲間との関わり」で助けられたのは自助グループでした。


今から25年位前です。私は精神科病院を退院後に精神保健センター生活部に通所しました。生活部がなくなることになり、センターのスタッフが関わっている自助グループを教えてくれました。会場が教会で、月に一度、平日の夜に、集まる会でした。参加者は、青年(青年期の問題を抱えている者)、家族、ボランティアで、スタッフが関わっていたので、安心して参加できました。会費を集めて、お菓子・飲み物を用意して、自己紹介をした後にお話をしたり、ピアノやギターを弾いたりする者もいて、ゆるい会でした。当初は夕食を作り、クリスマス会、夏には野外でバーベキューをしたり時には泊まりに行ったりもしていました。

家族以外頼る者がいない私は、参加者と会場準備や会話を通じて関係性ができ、参加することが楽しみで居場所になりました。「自助グループ」とは本来はピアである青年たちだけで行うものでしょうが、家族の立場である者がいる、ボランティアである支援者や学生がいることで、単一ではなく多様な価値観、小さな社会がありました。仲間がいなかった私にとって、ピアだけでなく学生という違う立場の者とも友達になり、自助グループ以外でも会って登山や温泉や食事などをしました。

後にスタッフは手を引き、数名の青年たち(私も含む)が共同で運営するようになりました。私は青年という立場から支援者になって会へ参加しなくなり、参加者も減り休会しました。今考えると10年以上長きにわたって参加した自助グループが原点だったと思います。自助グループを教えてくれたスタッフに大変感謝しています。私も同じような立場になって支援したいと思ったのでした。

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