◉今回の投稿者◉
小笠原那奈/北海道ピアサポート協会/札幌市
タイトル:私にとってのピアサポートの感覚
皆さんこんにちは、小笠原那奈です。私は大学を卒業後、作業療法士として精神科のクリニックに勤務し、主にデイ・ナイトケアを担当していました。
大学での実習先の一つがそのクリニックだったのですが、その実習の時に「ピアサポート」というものを見聞きしたのが、私のピアサポートとの出会いです。あれから6年、いろいろな経験を経た今の私にとってピアサポートとは、一緒に「当事者」になることなのかなぁと感じています。
「ピア」という言葉には「仲間」という意味がありますが、私の「仲間」のイメージは自分が抱えていることを他人事ではなく自分事として一緒に考えてくれる人、つまり「当事者」になって考えてくれる人です。何か特別準備をしたりしなくても、相手の横に並んでただ一緒に居てみる、その人から見えている景色を一緒に眺め、感じてみる、考えてみる、ほんの少しだけ相手の気持ちに想いを馳せて、想像して、声を掛けてみる…それだけで救われる人がいる場面をいくつも見てきました。
始めは「たったそれだけで?!」と驚くこともありましたが、今は簡単そうに見えることが実は一番難しいのだなぁと感じています。
そして、そんなピアサポートに救われてきたのは、何より私自身なのだと思っています。
皆がほんの少しのやさしさを持ち、「当事者」になって自分事として考え行動することができたら、やさしい世の中になるんじゃないかなぁと思ったりしています。
障害があってもなくても、それぞれがその人らしくいきいきと暮らせるような世の中になることを心から願い、そのために自分にできるピアサポートをしていきたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。